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ビッグファイブ · 性格の因子

神経症傾向

神経症傾向は、ストレスや心配、感情の揺れをどれだけ強く感じるかを表すビッグファイブの特性です。反対の極は情緒安定性で、動じにくく、立ち直りの早いスタイルです。これは病気の名前でも診断でもなく、だれもが持つ感じ方の幅の話です。このページでは、この特性と6つのファセット、高い人と低い人の姿、測り方を説明します。

  • OCEANの5因子のひとつ
  • 内側に6つのファセット
  • 135,947件の基準データ
  • 無料・登録不要の診断

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神経症傾向とは何か

神経症傾向は、ビッグファイブ(頭文字OCEANのN)の大きな性格因子のひとつで、ネガティブな感情をどれだけ強く、どれだけ頻繁に感じるかを表します。まず、はっきりさせておきたいことがあります。これは「神経症」という病気とは別のもので、心の病を意味しません。だれもが持っている、ストレスや不安への感じやすさの幅を測る、ふつうの性格の物差しです。

この特性が高い人は、深く感じ取り、ほかの人が見落とす感情の流れにも気づきます。強い反応はその感受性の代償で、休息と整った生活のリズムが効いてきます。低い人、つまり情緒が安定している人は、プレッシャーの中でも落ち着き、うまくいかないことがあっても立ち直りが早いほうです。どちらも成り立つ生き方で、どちらの極も欠点ではありません。

IPIP-NEOでは、神経症傾向はひとつの数字ではありません。不安、怒り、落ち込みやすさ、人目への意識、節制のなさ、傷つきやすさという6つのファセットから組み立てられます。全体のスコアが同じ2人でも、一段深く見ると姿は違います。不安は強いのに立ち直りは速い人もいれば、めったに動じないのに一度落ち込むと長い人もいます。

神経症傾向が高い人と低い人

神経症傾向のスコアは、心の強さの点数ではありません。感情の感じ方のスタイルを表していて、どのスタイルにも本物の強みと、本物の代償があります。

神経症傾向が高い人の姿

高い人は、深く感じます。相手の小さな変化に気づき、危険を先に察し、感情の流れを細かく読み取ります。周りからは、繊細で気配りができると言われます。代償に出るのは、消耗のしやすさです。頭が先へ進んで最悪を想像し、待っている時間が出来事そのものより重くなる。休む時間を予定に組み込むことが、この感受性の使い方になります。

  • 連絡がないだけで、頭が最悪の話を作りはじめる
  • 相手の機嫌の変化に、すぐ気づく
  • うまくいかない日が、しばらく尾を引く
  • プレッシャーのかかる場面で、体に緊張が出る
  • 一度気になると、なかなか頭から離れない

神経症傾向が低い人(情緒が安定した人)の姿

低い人は、動じません。締め切りや大きな場面でも落ち着いていて、うまくいかないことがあっても立ち直りが早い。周りからは、頼れて安定していると言われます。混乱の中で判断が残るので、周りが慌てる場面で力になります。代償に出るのは、人の不安が実感として分かりにくいことです。落ち着きは、相手の気持ちへの共感の代わりにはなりません。

  • プレッシャーの中でも、落ち着いていられる
  • うまくいかないことがあっても、立ち直りが早い
  • 混乱している場面で、頼られることが多い
  • 済んだことを、いつまでも気にしない
  • 大きな決断の前でも、あまり緊張しない

およそ10人に4人は、真ん中の帯に入ります。平均のスコアは、たいてい感情が出来事の大きさに見合って動くことを意味します。大事なときには心配し、過ぎれば手放せる、という配分です。下の6つのファセットが、その感じやすさが実際にどこに出るかを示します。

JohnsonのIPIP-NEOの基準では、スコアは30/40/30に分かれます。下から30%が低い、真ん中の40%が平均、上の30%が高いと読みます。これは結果の読み方の約束であって、判定でも診断でもありません。

神経症傾向のスコアの分布

下の曲線は、テストの著者が公開した135,947件の実際のIPIP-NEO-300のプロトコルから作られています。多くの人は真ん中に集まり、両端は直感よりもずっとまれです。

主なパーセンタイルを表で見る
パーセンタイル素点
10123
25145
50171
75199
90224

このサイトの結果はパーセンタイルです。同じ性別・年代の人のうち、自分より低いスコアだった人の割合を表します。神経症傾向のパーセンタイル76は、同じ条件の人の76%より高かったという意味であって、何かに76%正解したという意味でも、病気の程度でもありません。

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神経症傾向の6つのファセット

因子のスコアは、6つの細かい特性の合計です。ファセットは、神経症傾向が実際にどこに出るかを示します。同じくらいのスコアの2人が、不安、怒り、落ち込みで違ってくる理由も、ここにあります。

不安

N1

これから起きることを、どれだけ心配するかを表します。高い人は頭が先へ進んで危険を点検し、待つ時間が出来事そのものより重くなります。低い人は先回りの心配が少なく、そのぶんの力を目の前のことに回せます。

低い
先回りして最悪を想像する癖がない。締め切りや大事な場面でも心拍はほぼいつもどおりで、そのぶんの力を目の前のことにそのまま回せる。
高い
頭が先へ進んで、まだ起きていないことを点検しにいく。出来事そのものより待っている時間のほうが重く、すべてが終わってようやく落ち着く。

怒り

N2

どれだけ腹が立ちやすいかを表します。高い人は不当だと感じた瞬間に熱が上がり、反応がはっきり出ます。低い人はめったに腹を立てず、言い過ぎられても流せます。これは攻撃性ではなく、いらだちの感じやすさの話です。

低い
かちんと来る回数が、そもそも少ない。雑に扱われても、反応する前にたいてい流れていく。
高い
不当だと感じた瞬間に熱が上がる。反応は速く、はっきりしていて、周りにも伝わる。収まったあとで、言い方だけを悔やむことがある。

落ち込みやすさ

N3

気分がどれだけ沈みやすいかを表します。高い人は落ち込みが長く残り、気分が下がると世界の見え方まで下がります。低い人は気分の底が浅く、うまくいかない日でも自分の価値まで疑いにいかずにすみます。

低い
気分の底が浅い。うまくいかない日があっても、自分の価値まで疑いにいかずにすむ。落ち込みは来ても短く、たいてい翌朝には手が動きはじめる。
高い
重さが長く残り、理由がはっきりしないこともある。気分が下がると、世界の見え方まで一緒に下がる。休息と、必要なら人の手を借りることが効いてくる場所。

人目への意識

N4

人にどう見られるかを、どれだけ気にするかを表します。高い人は評価の視線を強く感じ、人前で言葉が縮みます。低い人は人目に縛られず、やりたいことにそのまま手が伸びます。

低い
人にどう見られるかを、あまり気にしない。失敗しても、恥ずかしさより次の一手のほうが早く来る。
高い
評価の視線を強く感じる。人前では言葉が縮み、あとから「あの言い方でよかったか」を何度も点検してしまう。

節制のなさ

N5

目の前の誘惑に、どれだけ手が伸びるかを表します。高い人は食べもの、買いもの、夜更かしなど、あとで後悔すると分かっていても引かれます。低い人は欲しいと思ってもそこで手が止まります。衝動性とは別で、こちらは節制のしにくさです。

低い
欲しいと思っても、そこで手が止まる。我慢しているというより、そもそも引っぱられにくい。
高い
目の前の誘惑に手が伸びる。食べもの、買いもの、夜更かし。あとで「またやった」と思っても、その瞬間の引力のほうが強い。

傷つきやすさ

N6

負荷が重なったときに、どれだけ手に負えなく感じるかを表します。高い人は重なると器を超え、能力ではなく量の問題で止まります。低い人は混乱の中でも手順を思い出せ、追い込まれるほど頭が冷えます。

低い
追い込まれるほど、かえって頭が冷える。混乱の中でも手順を思い出せるほうで、周りが慌てているときに頼られる側に回ることが多い。
高い
重なると、手に負えないという感覚が来る。能力の問題ではなく、一度に載る量の問題で、ひとつずつに分けると戻ってくる。

診断の前に、自分を予想する

それぞれのスライダーを、ほかの人と比べて自分がいると思う位置に合わせてください。そのあと診断を受けて、直感がどこまで当たっているか見てみましょう。予想と測定のずれは、たいていいちばん面白いところです。

50
動じにくい先回りして心配する
50
めったに怒らないすぐ熱くなる
50
気分が安定している落ち込みやすい
50
人目が気にならない人目を強く意識する
50
誘惑に強い誘惑に手が伸びる
50
嵐の中でも動ける重なると手に負えない
予想
100点中50平均

0はこの診断を受けたほとんどの人より低い、100はほとんどの人より高い、という意味です。

これは予想であって、測定ではありません。診断は、回答を実際の人の基準データと比べます。

予想を確かめる

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性別・年代で見る神経症傾向

同じオープンデータからの平均です。差は本物ですが、集団の平均であって、一人ひとりについてはほとんど何も言いません。

神経症傾向は、性別による差がビッグファイブの中でいちばん大きく、女性が男性より平均で16点ほど高くなります。ただしこれは集団の平均どうしの差で、同じ性別の中の一人ひとりの開きのほうがずっと大きいことに注意してください。年齢では、神経症傾向は下がっていく因子で、21歳より前の平均が174ほどなのに対し、60歳を超えると154ほどまで下がります。多くの人は、年齢とともに感情が落ち着いていきます。ここにある差はどれも、個人どうしの開きの前では小さなものです。

研究が語る神経症傾向

神経症傾向は、性格研究の歴史の中でも古くから中心にあった因子です。20世紀半ば、心理学者のアイゼンクは、外向性と並んで神経症傾向を性格の主要な軸として位置づけました。いまのビッグファイブは、これを6つの相関するファセットからなるひとつの大きな次元として捉えます。NEOの伝統と、このサイトのIPIP-NEOが使っている構造です。

双生児研究は、神経症傾向の遺伝率を個人差のおよそ半分に置いています。高いスコアは、ストレスへの反応の強さや、不安や気分の落ち込みの感じやすさと結びつきます。ただし、これはあくまで感じ方の傾向であって、病気ではありません。うつや不安症といった診断は、専門家が別の基準で行うもので、性格スコアが高いことがそのまま病気を意味するわけではありません。

ほかのビッグファイブの因子と同じく、神経症傾向は大人になると安定します。全体としては年齢とともに下がりますが、同じ年代の人と比べた順位は変わりにくい。20歳でまわりより感じやすい人は、60歳でもなおその傾向を残します。その安定こそが、一度きりの丁寧な測定に価値がある理由です。

神経症傾向は下げられるか

正直に言えば、特性そのものは変わりにくく、行動と対処は変えられます。しかも神経症傾向は、ビッグファイブの中で年齢とともに自然に下がりやすい因子です。多くの人は、年を重ねるうちに感情が落ち着いていきます。ただし、それはゆっくりで、週末の講座で書き換わるものではありません。

もっと速く変わるのは、感情との付き合い方です。眠り、運動、静かな時間といった土台を整えること。心配を一日の決まった15分に集めて、頭が24時間それを抱えないようにすること。こうした習慣は、根っこのスコアがほとんど動かなくても、日々の消耗を確かに減らします。もし落ち込みや不安が生活に大きく食い込んでいるなら、それは意志の問題ではなく、かかりつけ医や専門家に相談してよいことです。この診断は、その相談の代わりにはなりません。

自分の神経症傾向がどこで高く、どこで低く、どこで因子の流れに逆らっているのか。そのファセットごとの地図こそ、診断のレポートが用意するものです。まず測ること。何に手をかけるかを選ぶのは、そのあとずっと楽になります。

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神経症傾向はどう測るか

基準の公開された自己報告式の質問紙は、性格科学の標準的な道具です。IPIP-NEOは、本格版で60、短縮版で24の文を使って神経症傾向を測り、素点を同じ性別・年代の人と比べたパーセンタイルに変えます。これは感じ方の傾向を測るものであって、医学的な診断ではありません。2つの版がいちばん違うのはファセットのスコアで、1ファセットあたり10問か、4問か、という差です。

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神経症傾向についてよくある質問

神経症傾向とは、簡単に言うと何ですか

ストレスや不安、感情の揺れをどれだけ強く感じるかを表す性格特性です。ビッグファイブの5つの因子のひとつで、反対の極は情緒安定性です。だれもが持っている感じ方の幅であって、病気の名前ではありません。低いから高いまで連続していて、多くの人は真ん中の近くにいます。

神経症傾向が高いのは、病気ですか

いいえ。これは性格の物差しであって、病気でも診断でもありません。スコアが高いのは、ネガティブな感情を強く感じやすいという傾向を意味するだけです。うつや不安症といった診断は、専門家が別の基準で行うものです。もし気分の落ち込みや不安が生活に大きく食い込んでいるなら、スコアとは関係なく、かかりつけ医や専門家に相談してよいことです。

神経症傾向と「神経症」は違うのですか

違います。名前は似ていますが、別のものです。神経症傾向は、だれもが持つ性格の傾向を測る言葉です。「神経症」は、かつて使われた心の不調の呼び名です。性格因子としての神経症傾向が高いことは、神経症という状態にあることを意味しません。この診断は、感じ方の傾向を映すもので、病気を判定するものではありません。

HSP(繊細さん)と同じものですか

重なる部分はありますが、同じではありません。HSPは刺激への感受性の高さを指す考え方で、神経症傾向とは別の枠組みです。感受性が高い人が、必ずしもネガティブな感情を強く感じるとはかぎりません。このサイトが測るのはビッグファイブの神経症傾向で、HSPの診断ではありません。自分の感じやすさがどこから来ているのかを知る手がかりのひとつとして使ってください。

神経症傾向は下げられますか

特性そのものはゆっくりとしか動きませんが、年齢とともに自然に下がっていく因子です。日々の消耗は、習慣で減らせます。眠り、運動、静かな時間を整えること、心配を一日の決まった時間に集めること。これらは根っこのスコアがほとんど動かなくても効きます。生活に大きく食い込む不安や落ち込みは、意志ではなく相談の対象で、この診断はその代わりにはなりません。

神経症傾向が低いと、何かいいことがありますか

動じにくく、立ち直りが早いという強みがあります。混乱の中で判断が残るので、危機の場面で頼りにされます。ただし代償もあります。自分の警報が鳴りにくいぶん、人の不安が実感として分かりにくく、疲れやストレスに気づくのが遅れることがあります。落ち着きは強みですが、共感の代わりにはなりません。

神経症傾向は年齢とともに変わりますか

変わります。大きなサンプルでは、神経症傾向は年齢とともに下がる傾向があります。多くの人は、年を重ねるうちに感情が落ち着いていきます。ただし、同じ年代の人と比べた順位はかなり安定しているので、まわりと比べた位置は、いまとだいたい同じくらいのままです。

どのくらいのスコアが「高い」ですか

このサイトでは、スコアは同じ性別・年代でこの診断を受けた人の中でのパーセンタイルです。Johnsonの約束に従い、上の30%を高い、真ん中の40%を平均、下の30%を低いと読みます。これは解釈のための約束であって、臨床的な線引きでも、病気の程度でもありません。

ほかの4つの因子

神経症傾向は、5つの声からなる和音のひとつです。5つの因子とその30のファセットを並べて見たとき、その絵は肖像になります。

神経症傾向

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当てずっぽうではなく、神経症傾向を測る

どちらの版も、5つの因子すべてを実際の基準と比べて採点します。本格版はファセットの精度を足します。1ファセットあたり4問ではなく10問で、はっきりと鮮明な肖像になります。

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